成長期に必要な栄養素の種類と働き
成長期に不可欠な栄養素として欠かせないのは、タンパク質、カルシウム、炭水化物、ビタミンDです。これ以外にも必要な栄養素は色々あります。先ほども説明したとおり子供の成長は、遺伝的な要因と食事や運動によるものがあると考えられています。身長や体重を増やすためには、骨や肉になる栄養素を積極的に摂取することが重要です。体を大きく成長させる為には、色々な栄養素が必要ですが、全ての栄養素を熟知するのは難しいので、先ずはわかりやすく4つ積極的に摂るならば、タンパク質、カルシウム、炭水化物、ビタミンDです。しかし、上記の4つの栄養素だけでは体内の代謝は円滑にできず、ビタミンやミネラルなどの微量栄養素は必要です。その為にも肉やごはんだけではなく、野菜や果物などバランスの良い食事を心がける事が重要です。
規則正しい食事がサーカディアンリズムを整え1日のリズムを整える
健康的な生活習慣を身につけるには、一日三回の食事の繰り返しによって自然と身についてきます。これをサーカディアンリズムと言われる体のリズムを作り出すリズムが存在します。たとえば、体温は午後に最高となり、睡眠中は最低となります。しかし、地球の一日は24時間なのに対して、人間の概日リズムは25時間です。そのリズムは日の光を浴びたり、一定の時間に食事をすることによって修正され24時間のリズムを維持することができるのです。特に幼児期は活動にメリハリが出てきますので、食事のリズムを作り出す大切な時期であるといえます。十分な睡眠を確保するために、十分な活動をし、活動がおなかをすかし、食欲いっぱいの楽しい食事を作り出します。楽しい食事は心身をリラックスさせ、新たな良い睡眠を作り出します。飽食の時代、いつでも、どこでも、気軽に食事ができる時代になり空腹を感じる事が少なくなりました。そのことが、人間の体のリズムを乱し様々な弊害を起こす原因ともなっているのです。特に成長段階ある子どもにとっては、そのリズムの乱れが、心身の成長に大きくかかわってきます。そのことから、早寝早起きをし、規則正しい生活習慣を身につけることが重要であることは明白であることがわかると思います。
食習慣と肥満、やせの関係
肥満の原因は摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスの欠如によるものです。消費エネルギーが大きくても、摂取エネルギーがそれよりも大きければ肥満となりますし、逆に摂取エネルギーが正常であっても消費エネルギーが小さければ肥満となります。現在、子供の健康問題で肥満が大きく取り上げられています。肥満は特定健康診査(メタボリック検診)でも知られているとおり、生活習慣病を予防する上で大きなウエイトを持っています。逆に肥満を子供のうちに予防、改善していく上で大人になったときの生活習慣病のリスクを大きく軽減することができるのです。子供の肥満の原因としてあげられるものは、脂っこい料理、運動の減少、ファストフード、コンビニの常時食の蔓延などです。世界各国でも肥満は大きな問題で、校内での清涼飲料水自販機設置の禁止など様々な対策が講じられています。また、子供のファストフードやコンビニでの他食は、大人の身勝手な都合によるものを多く存在します。外食用にお金を渡したり、料理が出来合いのものであったり、団欒がなかったりと、家庭内に楽しい食卓が存在すればかなりの他食は改善されます。。
成長期における食事の大切さ 1日3食しっかり食べ家族だんらんの場を大切に
成長期は、体を維持するだけではなく成長に必要な栄養素も食事から補う必要があります。その為、1日3回の食事だけではなく、不足した栄養素をおやつなど工夫すると良いと思います。成長期は、受験の勉強で塾に通ったり、部活動で忙しい時期です。食事をする時間もバラバラになり、コンビニのお弁当で食事を済ませる子供も少なくありません。家族で一緒に過ごす時間が少なくなる時期でもあります。家族だんらん(共食)は食事を一緒にするということ以上に、普段仕事や、学校などで忙しくて会話できない中に、会話を作り出す手段でもあります。楽しい会話は食事をおいしくし、消化吸収を促し、健康な体を作り出します。 現在、「いらいら」「睡眠障害」などといったことを訴える子供が増えています。人間は集団で暮らす動物です。その集団で暮らす動物が、孤独になったとき様々な弊害を示します。食事のバランスも大切ですが、それ以上に手の入った食事をテーブルを囲んで話しながら食べるということが大切なのです。
一日3食の大切さ
一日に必要な栄養素は年齢や活動量によって違います。たとえば、6~7歳の男の子の必要エネルギーは約1600kcalです。そのエネルギーを3食に分けて食べることが大切です。中には「一日2食でいいじゃない。私はそうしている」という人もいるでしょう。しかし、はたして、6~7歳の子供が800kcalもの食事を一食で食べられるでしょうか。もし、食べられたとしても、健康に良いはずはありません。 一日に3食とることは、栄養をしっかりとる意味合いと、サーカディアンリズムを作るためにも大切な意味合いがあります。また、一日2食にすることによる、間食増加により脂肪摂取量が過多となり肥満の原因となります。そして、長時間食事をとらないことにより、太りやすい体質となることも分かってきています。大切な子供の健康を守るために、理想的な食習慣、生活習慣を身につけさせることがとても大切です。そのためには、大人が子供の生活習慣に合わせることが大切です。子供は大人に合わせることはできません。
朝ごはんの大切さ
朝ごはんは、脳を活発に動かすために重要な役割を持っています。脳は睡眠中も動いています。脳の栄養はブドウ糖だけで、体の中には血液中、肝臓中、筋肉中としてグリコーゲンの形で蓄えられています。しかし、脂肪ほどの量は体の中に蓄えることはできず、朝、起きた時点では脳が使うことができる栄養素は不足状態にあります。そんなに消費するの?と思われるかもしれませんが、安静時(基礎代謝量)の比率でで考えた場合、体重に対しての脳の割合は5%程度でしかありませんが、エネルギー消費量は20%を占めているのです。しかも、そのエネルギーはブドウ糖のみから補われているのです。 朝食は、ブドウ糖を脳に届け目覚めさせ、集中力と作業能力を向上させ、学習能力を引き出す働きがあります。 朝は時間がなくて、とても無理といわずに、大人が先頭を切って団欒を作り出し、会話をしながら食事ができる環境を作り出すことが大切なのです。
成長期の間食の摂り方
子供、特に幼児期にとって間食は大切な食事の一つです。幼児期は体の大きさに比べて必要なエネルギーは大きく、3食だけですべてを摂取することができないことがあります。その時は決まった時間に一日に必要なエネルギーの10%前後を間食に割り当ててとることが適当です。おやつとして望ましい食品は果物、イモ類、牛乳、乳製品、豆類などです。市販品を利用する場合は、エネルギー、脂肪、糖分などが多い食品は避けるようにしましょう。子供にとって間食は楽しい時間のひと時です。楽しい時間に食べるということは食というものの興味をひきたて広げる良い機会です。また、同じ世代の子供がいるときは、大人が分け与えるのも良いですが、子供通しで分け合い、譲り合いの精神をはぐくむことも大切です。
食行動と発達過程の変化
人間が発達していくことは、精神、体だけではなく食そのものにも存在します。その最たるものが離乳食です。そのほかにも遊び食いや様々な食行動が見られます。そして、「かむ」ということ、「味わう」ということの成長も見られます。
「かむ」ということと「味わう」ということ
よく噛んで食べるということは消化吸収をたすけたり、虫歯を予防するなど健康を維持する上で大切です。そして、食べるということと同時に「味わう」という行為も存在します。「味わう」ということは、嫌いな食べ物をつくらないとても良い効果があります。
偏食と食事マナー
食事ということで、偏食や遊び食べで頭を悩ませているお父さんやお母さん多いのではないでしょうか。そして食事のマナーはいつから始めたらよいの?どんなことを教えればよいの?と疑問に思っている方もいいかと思います。ここでは、そんな悩みの解決の糸口を説明しています。
年代別の必要な栄養量と食事のポイント
- 幼児期に必要とする栄養量
- 小学生低学年(1・2年生)が必要とする栄養量
- 小学生中学年(4・3年生)が必要とする栄養量
- 小学生高学年(5・6年生)が必要とする栄養量
- 中学生(12から14歳)が必要とする栄養量
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食育のの基本について
管理栄養士が食育について詳しく解説
食事のバランスと適量
私たちの周りには、様々な食品があり、好きな時に好きなものを好きなだけ食べる事ができます。しかし、好きな物だけ食べては偏った食事になり肥満や痩せの原因になります。バランスの良い食事を心がけましょう。
成長期の適量の基礎知識
学童期をはじめとする成長期には、体の骨格が急成長します。その際に成長に必要な多くの栄養素を必要とします。しっかりした体を作る為、必要な栄養素はしっかり食事から補給するようにしましょう。
心身の発達と食習慣
食事は、空腹を満たすものと現代の若い人たちは思いがちですが、食事は家族団らんの場でもあります。できるだけ家族で一緒に食事をするようにしましょう。
病気にならない食事
古くから中国では、医食同源という言葉があり、食事は治療の一部であると考えられてきました。しかし、現代社会では過剰な栄養摂取は病気の原因でもあり正しい栄養管理が必要です。
食べた物はどこへ行く?
私たちが食事で摂取したものは、胃腸で消化・吸収をされます。そして、消化吸収されなかったものは便として排泄されます。便の状態で体調を知ることもできます。
食の安全対策
毎日の食事が安全で安心して楽しめるように色々な仕組みで衛生的な食品を供給する事ができます。そんな仕組みについて説明をしています。