中学生の栄養のポイント
中学生(12から14歳)は、身長、体重、性機能など、一生のうちで最も成長が著しくなる時期です。その為、エネルギ-やたんぱく質などの栄養素は一生のうちで最も多く必要な時期になります。必要な栄養素が不足しないよう十分に取りましょう。また、当然この成長を支えるためにはバランスの良い質の良い食事が求められます。
(中学生12・14歳の適量の目安 Kcal)
中学生 | 男 | 女 | ||||
Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | |
1日 | 2350 | 2650 | 2950 | 2050 | 2300 | 2600 |
朝食 | 750~850 | 600~700 | ||||
昼食 | 800~900(給食) | 700~800(給食) | ||||
間食 | 100~150 | 100~150 | ||||
夕食 | 800~900 | 700~800 |
(中学生12・14歳の栄養バランスの目安 1日当たりのg数)
中学生 | 男 | 女 | |||||
主食 | 790 | 680 | |||||
主菜 | 卵 | 50 | 50 | ||||
魚介 | 160 | 120 | |||||
肉 | |||||||
豆・ 豆製品 |
100 | 80 | |||||
副菜 | 野菜 | 350 | 350 | ||||
イモ類 | 100 | 100 | |||||
果物 | 200 | 200 | |||||
牛乳 乳製品 |
400 | 400 |
中学生の食育のポイント
家庭中心の生活から友人関係重視の生活へと変化します。第二次反抗期でもありますので、食事の強要やお説教は逆効果となり食べなくなってしまいます。また、朝食抜き、夜食のとりすぎ、スナック菓子などの間食の取りすぎなどが目立つようになってきます。特に女の子では体型を気にする時期でもありますので、ダイエットを過度に行おうとします。食事量を減らし、食事の回数を減らすようになり、貧血などの弊害が目立ち始める時期でもありますので、より一層の栄養バランスのとれた食事が求められるようになります。
- 朝食は1日のスタート3食をしっかり食べよう : しっかり朝食を食べて脳細胞が働き、昼食、夕食をきちんと食べましょう。タンパク質(魚、肉、卵、豆腐など)、炭水化物(ご飯、パン、いもなど)ビタミンやミネラル(野菜、果物など)バランス良く食べましょう。
- 食事はバランスの良く : バランスの良い食事は脳神経を刺激しイライラを鎮めます。不飽和脂肪酸、カルシウム、ビタミンC、たんぱく質などをしっかり取るようしましょう。不飽和脂肪酸は、いわしなどの青背の魚や牛乳、卵、チ-ズ、納豆、野菜、果実、海藻などを十分に取りましょう。また、脳の働きを良くするためには、ビタミンB群を十分に。ビタミンB1 、B2 、B6 やB12の摂取を心掛けましょう。ビタミンBは、胚芽、強化米、うなぎ、卵、チ-ズ、レバ-、小魚などのほか肉類にも多く含まれています。
- できるだけ偏食しない : 和風、洋風、中華風などいろいろな料理を取り入れ、バラエティに富んだ献立にしましょう。好きなものも嫌いなものもバランス良く食べましょう。
- 砂糖や塩分、動物性脂肪を取り過ぎない : 塩分の取り過ぎは、高血圧や肥満などの生活習慣病の原因になります。薄味に慣れ、菓子類や清涼飲料、肉類などの動物性脂肪の取り過ぎに気をつけましょう。
- 食物繊維を十分に : 食物繊維は腸を刺激し便秘を解消したり、いろいろな生活習慣病の予防に役立ちます。
- カルシウムを十分に : 成長期にはカルシウムの必要量が増加します。丈夫な骨や歯をつくったりイライラの解消に役立ちます。
- 間食は食事とのバランスを考えて : 牛乳やヨ-グルト、果物など食事だけでは不足しやすい食品を主体に、スナック菓子や清涼飲料の取り過ぎに気をつけましょう。
- 良く噛んでゆっくり食べる : 噛むことにより脳を活性化させ、頭の働きが良くなります。また、肥満の予防にも役立ちます。
年代別の必要な栄養量と食事のポイント
- 幼児期に必要とする栄養量
- 小学生低学年(1・2年生)が必要とする栄養量
- 小学生中学年(4・3年生)が必要とする栄養量
- 小学生高学年(5・6年生)が必要とする栄養量
- 中学生(12から14歳)が必要とする栄養量
管理栄養士が食育について詳しく解説
食事のバランスと適量
私たちの周りには、様々な食品があり、好きな時に好きなものを好きなだけ食べる事ができます。しかし、好きな物だけ食べては偏った食事になり肥満や痩せの原因になります。バランスの良い食事を心がけましょう。
成長期の適量の基礎知識
学童期をはじめとする成長期には、体の骨格が急成長します。その際に成長に必要な多くの栄養素を必要とします。しっかりした体を作る為、必要な栄養素はしっかり食事から補給するようにしましょう。
心身の発達と食習慣
食事は、空腹を満たすものと現代の若い人たちは思いがちですが、食事は家族団らんの場でもあります。できるだけ家族で一緒に食事をするようにしましょう。
病気にならない食事
古くから中国では、医食同源という言葉があり、食事は治療の一部であると考えられてきました。しかし、現代社会では過剰な栄養摂取は病気の原因でもあり正しい栄養管理が必要です。
食べた物はどこへ行く?
私たちが食事で摂取したものは、胃腸で消化・吸収をされます。そして、消化吸収されなかったものは便として排泄されます。便の状態で体調を知ることもできます。
食の安全対策
毎日の食事が安全で安心して楽しめるように色々な仕組みで衛生的な食品を供給する事ができます。そんな仕組みについて説明をしています。