「噛む」ことの大切さ
「噛む」という行為も子供は学習しています。いきなり固い食べ物を食べさせても食べることはできません。筋力トレーニングと同じで、最初から強い負荷でやってもトレーニング効果が得られないことと同じで、「噛む」ということにもトレーニングが必要なのです。その「噛む」トレーニングの手始めが離乳食です。最初はすりつぶした状態、次は下でつぶせる固さといった具合で進めていくことが大切です。
(離乳の進め方)
食べ方の目安 | 離乳の開始 | 離乳の完了 | |||
5・6か月 | 7・8か月 | 9~11か月 | 12~18か月 | ||
●様子を見ながら一日ひと匙ずつ始める ●母乳やミルクは飲みたいだけ与える。 |
●一日2食で食事のリズムをつけていく。 ●味や舌触りを楽しめるようになり、食品の種類をこのころに増やしていく。 |
●食事のリズムを大切にし一日3回食に徐々に進めていく。 ●家族団欒で楽しい食卓を |
●一日3回食のリズムを保ちつつ生活のリズムを整える。 ●自分で食べる楽しみを手づかみ食べから始める。 |
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調理形体 | 滑らかにすりつぶした状態 | 下でつぶせる固さ | 歯茎でつぶせる固さ | 歯茎で噛める固さ |
「味わう」ということの大切さ
味の基本としては、甘味、うまみ、塩味、酸味、苦味の5つです。このうち人間が心地よく感じる味はうまみ、甘味、塩味です。なぜか、それは人間の体が欲している味だからです。うまみはタンパク質の味、甘味はエネルギー源の味、塩味はミネラルです。どれが欠けても人間は生きていくことができないものです。酸味や苦味は基本的に人間の生命にかかわる味ではないため、好きになるためにはある適度の経験が必要となります。 味を要素に偏食を改善するには、さまざまな味を経験させること。そして、その味を何回も経験させることです。子供の偏食の傾向として、食べたことがあまりんないものに関して、嫌いという傾向が強くなります。
(5つの基本味の栄養素)
味の種類 | 具体的な栄養素 |
甘味 | エネルギー源になる糖の味(砂糖や果物など) |
うま味 | タンパク質(アミノ酸)の味。 |
塩味 | ナトリウムの味 |
酸味 | 腐敗や未熟を示す味で、経験が必要 |
苦味 | 毒物を示す味で、本の的には好まれない。 |
管理栄養士が食育について詳しく解説
食事のバランスと適量
私たちの周りには、様々な食品があり、好きな時に好きなものを好きなだけ食べる事ができます。しかし、好きな物だけ食べては偏った食事になり肥満や痩せの原因になります。バランスの良い食事を心がけましょう。
成長期の適量の基礎知識
学童期をはじめとする成長期には、体の骨格が急成長します。その際に成長に必要な多くの栄養素を必要とします。しっかりした体を作る為、必要な栄養素はしっかり食事から補給するようにしましょう。
心身の発達と食習慣
食事は、空腹を満たすものと現代の若い人たちは思いがちですが、食事は家族団らんの場でもあります。できるだけ家族で一緒に食事をするようにしましょう。
病気にならない食事
古くから中国では、医食同源という言葉があり、食事は治療の一部であると考えられてきました。しかし、現代社会では過剰な栄養摂取は病気の原因でもあり正しい栄養管理が必要です。
食べた物はどこへ行く?
私たちが食事で摂取したものは、胃腸で消化・吸収をされます。そして、消化吸収されなかったものは便として排泄されます。便の状態で体調を知ることもできます。
食の安全対策
毎日の食事が安全で安心して楽しめるように色々な仕組みで衛生的な食品を供給する事ができます。そんな仕組みについて説明をしています。