偏食と食事マナー|食育大辞典

偏食による影響と改善策

好き嫌いなく、何でも食べるほうが成長のためによいことです。しかし、嫌いな食べ物を無理に食べさせるのではなく、様子を見ることも大切です。自身が子供の時好き嫌いが多かったという方けっこういられるのではないでしょうか。子供のころ、嫌いだったけど、好きになったもの、好きだったけど嫌いになってしまったものなどあるのではないでしょうか。このことは、子供の味覚の発達となれに大きくかんよしており、成長とともに食べられるようになるということも多々あるのです。食べないからと神経質になるのではなく、子供が楽しく食事ができるような環境を作り出してあげる。それが偏食をなくす手段であったりもするのです。

離乳期の偏食対策

生後８～９カ月ごろ赤ちゃんも自己主張することができはじめ好きなもの嫌いなものをはっきり態度にだすようになります。好きなものは積極的に口を出して食べても、嫌いなものは舌で拒否をします。これは、初めて食べるものへの警戒心の表れでもあります。一度食べないからと嫌いなものと決めつけないで、調理法や味付けを変えて何度か試してみましょう。しかし、無理に与えると情緒的に不安定になるばかりでなく、食事をいやがる子どもにし、食べ物への興味を失わせます。

幼児期の偏食対策

２～３歳になると自己主張や自我の表れで、食べ物についての好き嫌いをはっきり言うようになり、嫌いなものを拒否する態度を示します。これは心の発達の一つの段階ですので安心してください。この時期に、子どもの言いなりにすると偏食が固着するといわれていますが、嫌いな食べ物を強制することは逆効果です。嫌いだからとその食品を遠ざけてしまわず、いろいろな調理法で作った料理を食卓にのせ食べる機会を多くするように心掛けましょう。

幼児期の偏食対策

６～７歳のころになると、偏食はすでに固着しているといわれています。幼児期から続いてきた偏食がはっきりしてきて友達との差を大きくします。偏食をなくすために、野菜作りをしたり、食事作りに参加させたり、買い物をさせることも効果があります。

食事のマナー

　子供の成長として、食べさせてもらう、手づかみで食べるスプーンやフォークを使用する。という成長過程を経て、初めて箸というものが使えるようになります。お箸の使い始めは、箸と手を使って食べたり、あるいはスプーンやフォークのように握りこんで使うことも多くあります。人間の手の発達は最初小指、薬指といった握るだけの動作の部分しか上手に使うことができません。そのため、握る時はそのような部分を使って食べようとします。徐々に人差指や親指を上手にこなすようになってきます。大切なことはその発達過程に応じた食事の仕方をさせるということです。無理に発達していない場所を使わせようとしても使うことはできません。その発達を見極めるためには日々子供を見ることです。また、その発達過程に応じた食べ方がありますから、食事形態や食べ物の選択においても、それに対応した食事を選ぶようにしましょう。とはいっても、食事のマナーは人と食事をする上で大切なことです。まさか、子供にマナーを教えずに恥をかかせるなんてことはできませんよね。　しかし、子供のマナーは＝大人のマナーの写し鏡でもあります。そのため、子供だけのマナーにとらわれるのではなく、自分自身のマナーについても見直す必要があります。子供が成長し、マナーを教えなければならない年代になりましたら、自分自身のマナーの向上をするということも目的におくととてもよいスキンシップにもなりますので、ぜひ子どもといっしょに学んでいきましょう。

遊び食い

　子供の食事時の光景として、食器の中で食べ物をこねてみたり、食器をスプーンで叩いてみたり、歩きながら食べてみたりといった大人から言わせると遊び食いがよく見られます。実は、大人には遊んでいるように見えますが、子供の発達の一段階でもあるのです。　遊び食いを始めたら、様子を見ることが大事ですね。あとは、食事の時間におなかがすくようにする。おもちゃをテーブルの近くに置かない。遊び食いが３０分以上続く場合は、一度食事を中断することも大切です。