主菜の栄養バランスが良くなる工夫
主菜に使われるメインの食材は、魚、肉、大豆製品、卵など、主にタンパク質や脂質の供給源となり筋肉や血液など体を作る材料になるものです。タンパク質が不足すると筋肉量の低下や貧血などが起こる可能性があります。特に高齢者は、食欲や咀嚼する力が落ちてしまい、主菜をしっかりと取れなくなる傾向があります。1回の食事でそろえる主菜は1~2品。摂りすぎると肥満や脂質の代謝異常などの原因になるため、自分に合わせた適切な量を把握しましょう。3回の食事から摂ることが基本にはなりますが、食が細く主菜を摂る量が少ない場合は、プロテインなどの栄養補助食品で補う方法も考えられます。
- 低脂肪 タンパク質も脂質も人間にとって大切な栄養素ですが、どんなに体にとって必要な栄養成分であっても取りすぎれば害になります。脂ののった魚や肉はとってもおいしく魅力的ですが、脂肪の取りすぎに注意し、脂の多い食材をとるときは調理法に気を遣うようにしましょう。
- 食材の持ち味を生かした料理法 主菜は、鮮度の良い食材を選び、薄味を心掛けましょう。味が濃すぎると、食べすぎを助長し、さらに喉の渇きにより嗜好飲料の飲みすぎにつながります。
- 野菜と組み合わる 一食あたりの主食の魚や肉の適量はせいぜい50g程度です。それでは、いくら健康のためといえど物足りず、つまみ食いが増え最終的には栄養過剰を誘発する可能性が増してしまいます。そこで、野菜やキノコ類などを上手に利用して、主菜のボリュームアップをしましょう。
- 植物性タンパク質の活用 タンパク質源の中で一番ヘルシーで良質なな植物性タンパク質源の大豆製食品を積極的に活用するようにしましょう。大豆は「畑の肉」といわれる程良質なたんぱく質の宝庫です。また、大豆食品は淡白な味の食品がほとんどであるため、さまざまな料理に活用できます。
- 季節で栄養成分の違う 魚介類は式によってさまざまな種類が出回っており、その季節によって栄養成分もさまざまです。そのため、同じ魚に偏らずいろいろな種類を取り入れて、その素材にあった調理法を楽しみましょう。
1日3回朝・昼・晩と規則正しく1汁3菜の食事を
理想的な食事のバランスを保つためには、1日3回朝・昼・晩と規則正しく食事を摂ることです。 本来、日本人はご飯などの主食と、野菜・いも類・きのこを使った副菜、そして肉や魚などを使った主菜といった食物を、上手に組み合わせて食べてきました。 しかし、欧米型の食事が主流となりつつある現在、日本古来の食事様式は崩れつつあります。食事内容も、栄養面、カロリー面ともに偏りがないように気を付けましょう。
- 1日のスタートである朝食はしっかり食事をしましょう。寝ている間は、全くエネルギーを供給できていません。朝食は栄養を補給するだけではなく、脳を活性化させる作用もあります。お米など穀物の主成分である糖質は、速効性のあるエネルギー源になり、糖質の分解によってできるブドウ糖は、脳の活性化に効果的です。さらに、卵などに多く含まれるタンパク質には、体温を上昇させ血行を良くする機能があり、寝起きの体を目覚めさせてくれます。また、ミネラルや食物繊維を多く含むひじきなどの海藻類は、整腸作用を促します。
- 昼食は、どうしても外食が多くなりがちになり油脂類の多い食事になりがちです。簡単に食べられる麺類や丼ものは、油脂類も糖類も多く食べ過ぎには注意しましょう。肉類や乳製品など高タンパクな食材を摂るのなら、昼食に取り入れるのが最適です。あわせてホウレンソウやニンジンなどの緑黄色野菜、キャベツや白菜などの淡色野菜、これらを組み合わせて食べましょう。
- 夕食を豪華にする傾向がありますが、食べ過ぎないことが重要です。特に就寝前に食べ過ぎると胃もたれし朝食が食べられない事があります。その為、油脂類は控えボリュームを抑えることも大切です。2食の食事では、朝は糖質を多め、昼はタンパク質を多め、夜は全体的に控えるのが理想的だと思います。